109.紅梅織について
 「紅梅織」にはどうして紅梅という字が使われているのでしょうか。
  夏の透け感のある生地に紅梅、というのは字としては綺麗ですが 季節感としては不思議に思うのですが。 何かご存知でしたら教えてください。

 紅梅を何故「紅梅」というのか、正確なことは分かりません。紅梅は物の本による と、「勾配織」「高配織」とも言います。これも、何故そう呼ぶのかは分かりませ ん。以下、私の想像も含めてお答えいたします。  
  呉服の名称は、「何故そんな名前が?」というものが少なくありません。「黄八 丈」や「石持」などもともとの意味とは違った名称もありますし(きもの博物館「黄 八丈の事」「石持」 を参照してください)、何の根拠も無く付けられた名前もあるようです。
  ただし、何の根拠も無いとは言っても、日本人のダジャレ好きや風雅心から付けられた名前もあるようです。下駄の名前で「小 町」「芳町」「右近」と名づけられたものがありますが、下駄屋さんに聞いてみる と、「何の根拠も無く粋な名前を誰かがつけたのでしょう」(きもの博物館「下駄」 参照)という応えが返ってきます。  
  「紅梅」という名称は元々は「勾配」または「高配」だったかも知れません。それ らは織の組織から来ている様にも思えます。しかし誰かが、

勾配なんて色気が無い。 同じ『こうばい』だったら『紅梅』の方が色気があるじゃないか」
と「紅梅」と名づ けられたのかも知れません。
  どちらにしましても、「紅梅」という名称はいやな名称 ではないですよね。其の辺りに私は日本人のセンスを感じます。以上は私の想像で す。それ以上の事はもっと詳しい方にお聞きください。

 ご回答ありがとうございました。
  きもの博物館やきもの春秋を読むうちに着物の用語というものは 曖昧なものだという記述にはあたっておりましたが、まだ全てを 読んではいなくて今回ご紹介のページを読み奥の深さに感じ入りました。 というより数千年かけて人間の生活と共に流行り廃り変化し 取り入れられ消えてなくなりして変遷を遂げてきた「衣」 なのですから当たり前なのかもしれません。 こういったことを知ると大変楽しくもあり、また同時に 実際に着ることにも慣れていきたいと思います。
  また何かありましたらこちらに書き込みさせていただきます。 ありがとうございました。

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