111.コーマ地と綿ブロードは違う?
 こんにちわ、また教えて下さい。
  昔、浴衣というと「一度洗ったら、普段着」と教えられてきました。 実際、洗ってしまうと、糊が落ちたというだけでなく、手触りがふんわりとしてきます。悪くいえば「くたった」、良くいえば「馴染んできた」。
  一方、スーパー等で売っている、プリント生地の(ミシン縫いの)浴衣は、いくら洗っても、ほとんど風合いが変わりません。綿100%でもです。洋裁用の綿ブロードが洗濯に関しては似ているので、こちらは綿ブロードなのかもしれません。 色モノの「コーマ地」と記載のある浴衣はこの中間という感じです。1,2度ではくたりませんが、3、4年目ともなると腰がなくなって着ます。
  昨年、誂えた娘の紺地の浴衣ですが、今年も愛用しています。 プリント地のや色モノ浴衣地のもあるのに、もっぱらこの紺地を愛用。 しかも、それで、ゴロゴロと寝転んだりもしています。 そのせいか、手触りがふんわりとしてきました。
  汗取り効果も良いらしく「涼しい」のだと。 私の生藍中形も、昨年は「麻の親戚か?」という程にパリっとしていたのが、体に馴染んできました。梅雨明け前から37度記録するような日はもっぱらコレ。 コーマ地も綿ブロードも同じ「平織り」なので、「染め方が違う」くらいにしか思っていなかったのですが、違うのでしょうか?
  また、最近の色モノの(プリントではない)コーマ地は、くたるのが若干遅いようですが、これはなぜなのでしょうか?
  反物の時点では、ほとんど差がなく区別できないのですが、これを見分ける手段があれば教えて下さい。(プリントと染めの差はわかるのですが) 個人的には、翌年にはくたってしまう、昔ながらの物が好みです。

 コーマ地と綿ブロードの違いについてははっきりとは答えられません。
  呉服用語では慣用的に使うことが多いということもありますし、学術的な詳細については良く理解してはいません。  
  一般に呉服用語で「コーマ地のゆかた」というのは、「最高級の綿ゆかた」を意味しています。何故最高級なのかと言いますと、コーマ地はコーマ糸を使っているからです。コーマ糸というのは、コーマ通しという工程を経て、短い繊維やゴミなどを除いた長い繊維を揃えて紡績したものです。「コーマ」というのは櫛の意味のcombから来ているようです。同じゆかた地でもコーマ糸を使ったものがコーマ地です。
 綿ブロードは半纏に良く使われるもので、既製ゆかたにも使われているようですが、洋服生地からの流用だと思います。感覚的には分かりますが、学術的には良く分かりませんので少し調べて見ました。「ブロードクロス」は「タフタ」「ポプリン」「グログラン」「ファイユ」「オットマン」などと同じく生地の組織を意味するもののようです。
 してみると、「コーマ地」というのは使用する糸から来ている名称です。「ブロード」は織組織の名称です。生地の名称を違う範疇の名称で呼ぶというのは呉服では珍しい事ではありません。ブロード地はコーマ糸を使うことが多いので、そう言う意味ではブロード地をコーマ地と言っても良さそうですがそうではないでしょう。一幅のブロード地は見たことがありません。我々がコーマ地と呼んでいるのはあくまでも反物です。
  きもの用語として、コーマ糸を使っている織物全てをコーマ地と呼ぶことには賛成できかねますし、コーマ地と言えば頭に浮かぶのはブロード地とは全く別物です。
 慣用的に使っている呉服用語というのはコンセンサスを得た定義というものが無いと思ったほうが良さそうです。  「コーマ地も綿ブロードも同じ平織・・・・」についてですが、物の本によるブロードクロスの説明は次のようです。
「・・・・経糸を密に、緯糸のインチ間密度の五割増か倍くらいに配列し、これに通常、経糸よりも太目かまたは同じ太さの緯糸を打ち込んで平織とする。経に80/2番手の双糸、緯に経と同番の双糸または40〜60番手の単糸を使う。・・・・」  
と言うように、織組織については非常に詳細に決められているようです。同じように、タフタ、ポプリン、グログラン、ファイユ、オットマンにもそれぞれ詳細な定義がありますので、綿織物の専門家でなければ生地違いを明確に説明できそうにありません。

 「浴衣といえばコーマ地」という印象で、「最高級」というよりは「普及品」の印象がありましたが、コーマ地は「高級品」なんですね。
  私の針箱には「コーマ糸」と書かれた木綿の白糸があります。家庭科の教材用に買ったものだったとおもいますが。他の洋裁用の糸に比べると、しんなりしています。なるほど、糸のことを指していたんですね。
  広幅のコーマ地はありますね。「浴衣地」と言って売られていますが、組織表示で「コーマ地」と記載されています。 染めはさすがに注染めということはなく、プリントか捺染のようで、裏が白いか若干薄めです。赤ん坊や子供の甚平や浴衣の作成に重宝しました。 ブロード表記はありませんね。仕立上がりの超安浴衣は手触りや洗濯後の仕上がりからみると綿ブロードですが、「綿100%」と表記されています。
  そういう意味では「コーマ地と書いてなければ、洋裁用木綿と同じ糸」という区分でしょうか。(出羽木綿とかの生地はまだ別として) どうもありがとうございました。
 2歳の息子に甚平を着せているのですが、ブロード地のようなハリのある布で、 いくら洗濯しても、洗いざらしのコーマ地のようなくたっとした柔らかい風合 いになってくれません。汗もあまり吸わないようです。
  何軒か呉服屋さんを探してみても、子ども用浴衣はコーマ地のものがありますが、 甚平のコーマ地のものが見つからないのです。 手作りすればよいのでしょうが・・・。既製品で入手は可能でしょうか?

 子供用のコーマの甚平ですか・・・・。子供に着せる甚平の素材にこだわるお客様はあまりいらっしゃいませんので、私も子供甚平の素材についてはそれほど突っ込んだことがありません。
 一般に大人物では甚平にコーマ地や徳岡などのゆかた地は余り使われないように思えます。ゆかた地で造った子供の甚平はありますが、子供らしいプリントを用いる為のように思えますが、着てはシジラや麻の方がきやすいと思います。私の店でもシジラを扱っています。
 コーマの甚平、造れているかどうか心当たりはありますので聞いて見ます。  ・・・・・・すみませんが、明日は息子と新潟にサッカー観戦に行きますのでRESは火曜以後になりますが・・・・。

 ありがとうございます。 思い切ってうかがってみてよかったです!
  たしかに、甚平にはあまり向かない生地なのかもしれないですね・・・。 個人的に私が子どもの頃から柔らか好きで、見た目より着心地重視だったため、くたびれた服ばかり着ていたもので・・・。ついつい子どもの物も、柔らかい感触のものを探してしまいます。
  バレンシアとアルビの試合、息子さんと観戦なさったんですか?素敵ですね。

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