149.9月の結婚式の留袖は   
 9月に姪の結婚式がありますが、留袖は袷しか持っていません。 時期的に一重ですが、袷ではおかしいでしょうか?

 同じ様な質問は店頭でもお客様より度々頂戴します。
 昔は6〜9月に結婚する人は少なく、単の留袖で頭を痛めるということは余りなかったようです。しかし、最近は季節を問わず年中結婚式が行われるようになりました。竹田さんのようなご質問はごもっともです。
  単衣の時季である9月に「袷を着ても良いか」と聞かれれば、私の立場では「構いません」と言う訳には行きません。しかし、実際には袷の留袖で出席される方が多いようです。
 次のようなヒントを差し上げますので、お考え下さい。
  1. 単衣、袷というのは形式だけではなく、実用面からできた仕来りです。9月の結婚式で、会場が冷房の効いたホテルなどでしたら、袷でも暑くはないでしょうが、神社など屋外を歩いたりする場合には、袷ではきついかも知れません。
  2. 暦で云えば、9月は単衣の時季です。単衣の留袖を持っていないので着物を着るのをやめてしまうと言うのは早計でしょう。しきたりはあくまでも慣習によるものです。姪子さんの結婚を祝福するのに袷の留袖を着ることにどれだけの人が後ろ指をさすでしょうか。
 最後に私共のお客様にお奨めしている方法があります。 「いまさら単衣の留袖を仕立てるのはもったいない」というのは万人が思うところです。新品の留袖を仕立てるには相当の覚悟が必要でしょうから。
  そこで、母親の留袖や、少々派手になった留袖を解いて単衣に仕立替るのです。もう着なくなった留袖は案外あるものです。少々地味だったり、派手だったりもしますが、そこは目をつぶって仕立てれば、加工代だけで済みます。どうしても単衣の留袖を着たい場合にはそんな方法もあります。

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