190.着物で自転車   
 前回の質問、「小紋に礼装用袋帯は可?」の件ではゆうきくん、皆様にご助言頂き、本当にありがとうございました。参加したパーティはジーパンの方もいらっしゃり、様々な洋装が入り混じっておりましたが、花嫁はウェディングドレス姿でしたので、格のある小紋に袋帯の装いは適格であったかと思われます。
  着物は私一人で、大変目だってしまいましたが、女性の参加者に「お着物素敵ですね」と何度か声をかけていただき、ご助言頂いた甲斐があったとありがたく思いました。ありがとうございました。
 さて、表題の件ですが、前々から気になっているのです。私は自転車を使用することが大変多いのですが、普段着 着物で自転車にのっていたら滑稽でしょうか?
 テレビドラマの中で旅館の仲居さんが 着物で自転車に乗る様子もありますが、あれはドラマの中だけの事なのでしょうか?
 着物で自転車にのっている方を実際には見たことが無いため、何とも判断につきかねて ばからしい質問かとも思いながら 是非お考えをお伺いしたく、投稿させて頂きます。
 よろしくお願いいたします。

 こんにちは、白い目で見られながらも、つい着物で自転車に乗ってしまう、小豆です。

> さて、表題の件ですが、前々から気になっているのです。私は自転車を使用することが大変多いのですが、普段着 着物で自転車にのっていたら滑稽でしょうか? > テレビドラマの中で旅館の仲居さんが 着物で自転車に乗る様子もありますが、あれはドラマの中だけの事なのでしょうか? > 着物で自転車にのっている方を実際には見たことが無いため、何とも判断につきかねて ばからしい質問かとも思いながら 是非お考えをお伺いしたく、投稿させて頂きます。 > よろしくお願いいたします。

 私の経験から得たコツをいくつかお話しますね。
1. 二部式雨コートの下の巻きスカートを前後反対に装着する。  これによって、前がはだけても外目には分からなくなります。ピンや帽子留めのような物ではだけなくする方法もありますが、着物に負担がかかる割には効果がなく、現在は巻きスカートを利用しています。
2. 事前に自転車を拭いて汚れを落としておくこと。  着物が自転車に触れるのは、もんぺなどを穿かない限り避けられませんので、これは必須と思います。
3. またがった状態で両足が地面に着くように、サドルを下げる。  私は背が低いので、下げた状態でも両足の前半分程度しか地面に着きません。  これでも大丈夫なのですが、より安全に乗り始めるために次の3.の後半部分に示す工夫をします。
4. 乗る側とは反対のペダルを最高位置にし、まずサドル腰を下ろす。  このとき、玄関の階段や道路の敷石の段差を利用すると良い。
5. 最高位置にあるペダルを押しながら、出発する
6. やむを得ず、ケンケン乗りをする場合は(片足で助走しながら反対側のペダルに自転車のフレームを越えて宙に浮いた状態で残った足を乗せる方法:多分これが一般的な乗り方だと思います)、宙に浮いた足を反対側のペダルに乗せるとき、ゆっくりと、着物がペダルに引っ掛からないように確認しながら行う(巻きスカートにかぎ裂きを作ってしまいました)。
 以上、思いついた事を書きました。 一度長目のタイトなスカートで実践してみることをお勧めします。 その上で、着物で出来そうか否か想像してみて下さい。

 着物と自転車…和の文化と洋の文化の出会いのようで面白いテーマです。
  自転車が何時頃日本に入ってきたのか分かりませんが、おそらく明治の頃でしょう。明治と言えばすでに洋の文化が次第に庶民にも拡がっていました。しかし、自転車と女性(特にきもの姿の)との出会いはそう古いものではないようです。
  女性の地位が低かったのでしょうか、女性が自転車に乗るというのは白い目で見られていた節があります。「女だてらに…」と言うことでしょう。
  私の祖父の時代(明治生まれの女性)はほとんど自転車に乗れなかったようです。母の時代になり自転車に乗る女性が現れますが、それは「ハイカラな女性」だったようです。つまり、戦前は自転車に乗る女性は極めて少なかったでしょうし、自転車に乗る女性はハイカラな洋装の女性が多かったと思います。
  私が幼い自分には自動車を運転する女性は希でした。車を運転している女性を見ると、「あっ、女の人が運転している」と指を挿されたようでした。もっとも私のところは田舎だからかも知れませんが。
  昔の自転車は剛性を高めるためにフレームが三角構造になっていて、サドルとハンドルの軸を繋ぐように太いパイプがあり、乗る時には足を高くあげてまたがなければなりませんでした。洋装であれ女性が自転車に乗るにはフレームをまたぐのをはばかって乗る人が少なかったようにも思えます。
  母の時代になると「婦人車」と称して曲線のフレームを用いた自転車が登場します。女性が本格的に自転車に乗り出すのはこのころからと思います。
  さて、前置きが長くなってしまいましたか、女性が自転車に乗るようになったのは最近(戦後)のことで、きもの全盛時代のことではなさそうです。しかし、昭和30年代はまだまだきものを着ている人が多い時代です。その頃きものを着て自転車に乗る人は、モンペを履いて乗る人がほとんどだったようです。 きものの構造から言っても、日本人の女性のマナーから言っても股の拡がるきもので普通の自転車に乗る人は少なかっただろうと思います。全くいなかったというわけではないでしょうが。

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