202.季節と柄について  
 初めまして。 着物の季節と柄のルールについて教えて下さい。
 5月の結婚式に訪問着を着る予定ですが、 黒地に赤・青・緑・黄と様々な色のもみじ柄の着物を 考えています。柄の大きさも直径10cm位で大胆なもみじが 所どころに入っています。 もみじ以外の柄は入っていないのですが 初夏に着ても大丈夫ですか?
  赤いもみじだけでなければ 季節を問わず着られると聞いた事があるのですが・・・

 季節と柄については、次のことをまず頭に入れていただきたいと思います。
  TPOについてもそうですが、きもののルールには絶対ということはないということです。百人に聞けば百通りの答えがあると思ってください。 きものの柄の基本的なルールはご存知だと思いますが、 「季節感のあるもの」「季節を先取りするもの」 というのが通説です。
  四季の移り変わりのはっきりしている日本のきものは、その季節を感じさせる柄のきものがふさわしいというわけです。
 季節感の強い草木としては、もみじの他にも桜や梅、牡丹、桔梗、福寿草など数多くあります。桜や牡丹もよくきものの柄に使われますが、桜は日本の花、牡丹は百花の王として、季節を問わずに着れるという人もおります。いずれもその花の季節感とは違った意味で捉えられることもあるようです。
  さて、もみじ、楓というのは日本の草木の中でも季節感の非常に強いものです。古来、和歌にも秋の風情として使われています。秋のもみじといえば真っ赤な紅葉のイメージだと思います。 お手持ちのきものがどういう柄なのか、どんな雰囲気なのかは良く分かりませんので、はっきりとしたことは申し上げられませんが、そのもみじが秋の紅葉を色濃く表現しているのであれば、やはり春にはふさわしくないかもしれません。 しかし、そうでなければ(としか表現の使用がありません)着てもかまわない場合もあるでしょう。
 はっきりとした答えにならなくてすみません。上記の事を参考にしてお考えください。

 着物の柄つけは、京都の風景から取られることが多いように思われます。 で、「京都の紅葉」なのですが、「紅だけ」ではなく、「蘇芳、紅、赤、橙、黄、萌黄、緑」と様々な色に彩られます。
  百人一首でも「紅葉の錦 神のまにまに」とあるように、各種の色が交錯する様が「秋の紅葉」です。 十二単の紅葉の重ねは、蘇芳、紅、赤、橙、黄、緑と一年の中で一番色数の多い重ねの一つです。
  一方、「春の楓」は、萌黄か緑、これに紅を加えた葉色になります。 芽吹いたばかりの楓は紅なのです。また品種によっては、最初から紅のものもあります。が、この季節には、橙や黄に色づく楓はありません。
  この辺の季節感の表現から、「紅と緑の紅葉柄」は初夏にも秋にも着られる柄とされています。色を明確にしない白抜きや黒描きも同様です。
  私の手持ちの黒地に白糸で楓を刺繍した帯は、秋にも初夏にも使っています。 初夏の若楓の重ねは、紅と萌黄か緑を使います。 お話のお着物が「初夏」の印象なのか、「秋」の印象なのかの判断の参考にして下さい。
 こんにちは、久しぶりにこのHPを拝見致しております。
  ふと、ごんたさんの質問を見て、私も質問させて頂きたく投稿致しました。
  私も、紅葉柄の付下げを持っております。白地(本当に薄いクリーム地)に紫色の紅葉柄になります。 これは、おばから譲り受け、洗い張りをした際に仕立て直しをしたものなのですが・・・。
  ごんたさんの質問の答えを書かずに私の質問をさせて頂きたいのですが(すみません)・・・。
  私の場合のこのお着物、通年=袷の期間にならば着てもおかしくないのでしょうか?
  ゆうきさんが「着物に絶対はない」とおっしゃられるとは思います。しかし、着物初心者の私には、自信が持てず、未だ仕立て直しをした後、その付下げに袖を通したことがありません。
  今回のごんたさんは、5月の結婚式に着ていくお着物の事でお悩みとの事でした。私もその様な機会がありましたら、同じ様に悩んでしまうと思うのです。 是非、どなたかお答え下さいますようお願い致します。
  写真があれば、判りやすいのですが、ご自身でご覧になって「秋の紅葉」の印象ですか?「見ようによっては、初夏の紅葉の印象」にも見えますか? 紫ということは、紅葉そのものを写実的に表現しているわけではないようですが、紫にも色々ありますので、案外と写実的なものかもしれないとも思えまして。
  色だけでなく、柄のつけ方で「写実的なものは季節限定傾向が強く、文様っぽいものは、比較的広く使える」と差異があります。 また描かれている量や一つ一つの柄の大きさも影響してて、総柄小紋や、柄ゆきの広い訪問着では、いかにも紅葉紅葉しますので、やはり季節限定傾向が強くなります、 着ていく先でも問題ないかは変ります。
  例えば、お茶道の月並みの茶会。季節感を競うのが趣向ですから、こういう席にあえて着ていくのはマヌケじゃないかと。もちろん、お稽古のレベルや先生の主義で「そんなに気にしなくてもいいのよ」という場合は、問題ありませんが。 もし、どちらにもとれる印象のお柄でしたら、若楓の季節と紅葉の季節には「バッチリ季節合わせの柄」で、他の時期(12月から3月辺り)は、「イマイチ キマってないコーディネート」という感じになりましょう、「キマってない」というのは、普段、何も考えないで着ていく服が、特に誰の目にも留まらない程に普通だという意味です。
  秋に買ったセーターを春の今でも着てますでしょ。そんな感じです。 いつでも、ベスト・コーディネートでないといけないわけではありません。
  ゆうきくんのおっしゃっている「絶対はない」というのはそういう意味かと。 でも、もし可能なら、紅葉の付け下げは紅葉の季節に着てあげるのが一番良いと思います。付け下げは、帯を軽めにすれば、そんなに格高くはありませんから、ちょっとシャレたレストランで食事をするとかに使っても良いですし。
  初紅葉としては袷が着れる10月から(涼しければ、9月後半からでも)、散り紅葉として12月一杯は着られます。年を越したら、来年迄お休みにしてあげましょう。それでも袷の季節の半分は着られます。 って、私は思う次第です。 ご参考に。
 きものの柄については現物を見なければ何とも言う様がありませんし、それ以上に私の回答が一人歩きすることを恐れています。
  答えとして言えることは、繰り返しになりますが、 「格別の意図があるならば別ですが、秋の雰囲気を色濃く感じさせるようでしたら、春は似つかわしくないかもしれません。」
  どの程度が「色濃く」か、と言われるとまた返答に詰まってしまいます。 すみませんが、コメントできるのはその程度です。 余りいじめないでください。
 優妃讃良さん、ゆうきさん、ありがとうございました。 そして・・・、ゆうきさん、すみません。 でも・・・、本当に自分の持っているお着物がどうなのでしょう???と自信がもてなくて。 また、次も宜しくお願い致します。 ごんたさんからの質問でしたのに、すみませんでした。 ちなみに、今回も大変参考になりました!!有難うございました。

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