211.仕立について   
 こんにちは 先日和裁の仕事について相談したものです。
  自宅で和裁の仕事をしておりましたが、その後とある和裁所に仕事に出ることになりました。 今日は仕立についての質問をお願いします。 ミシンでの仕立についてです。
  私が最初に和裁を習ったところでは、ミシンでの仕立は浴衣やコートの縦縫い(注文によってはウールの着物も)くらいでした。 しかし、今の職場では、絹物の長着などもミシンを使うことがあるようなのです。
  ミシン縫いは縫い跡が取れづらく仕立直す時に困るのではないかなとおもうのですが、どうなのでしょう。 お客様からの注文なのでしょうか・・・?
  以前近所の方が、呉服屋さんで仕立あがった着物を受け取ってきたら、ミシン仕立になっていてびっくりした。それからはわざわざ手縫いでと念を押すようになったとおっしゃっていたことがありました。
  解いて仕立て直して着ることができるのが着物の利点のひとつでもあるのに、ミシンで縫ってしまってはその利点も台無しではないかと思うのです・・。 縫い跡がとれない以前に、解くのにとても手間がかかり生地を傷める恐れもあります。
  ミシンでの仕立について、結城屋さんはどのようにお考えでしょうか? よろしくお願いします。

 私の店で絹物をミシン縫いしたことはありません。
  絹物用のミシンが開発されて量販店などで使われているという話は聞いたことがありますが、専門店でミシンが使われていると言うのは驚きです。 仰るとおり、仕立て替えなどを考えるとミシンは絹物には適さないと思います。
 
私の店でも仕立てにミシンを使うことはあります。 一つは浴衣。もちろん通常手縫いですが、希にお客様からミシン縫いの要望があります。 もう一つは麻襦袢です。麻襦袢は夏の襦袢としては大変重宝です。背縫いと湧き縫いだけミシン縫いをすると洗濯機で丸洗いができます。もちろん袖口など他の部分は手縫いです。麻の半衿を付ければ半衿ごと毎日でも洗濯できます。
  絹物にミシンが使われだしたのは、コストダウンというよりも呉服に対して軽視の現れだと思います。今時手の良い縫子さんはそう沢山おりません。量販店など数をこなそうとすればミシン縫いは重宝なのかもしれません。
  そういう意味でも雪音さん、がんばってください。

 早速お答えいただきありがとうございます。 すこし安心しました。
  これから今の職場でミシン縫いの仕立をするように言われたらどうしたものか悩みどころです・・。
  できることなら着物に対する敬意を貫きたい・・。 日々、着る方のことを思って仕立てることを忘れないようにしたいと思います。
  ありがとうございました。 またよろしくお願いします。

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