250.友人の結婚式で着た付け下げの帯   

 昨年春古い友人の結婚式・披露宴に出席しました。
  花嫁さんが着物好きなので大変喜んでくれたのは良かったのですが・・ 先日立ち寄った呉服屋でその時の装いについて話をしておりました時、
「黒地の帯は結婚式などにはあまり・・・黒地の訪問着・振袖ならOKですが」
と言われ大変衝撃を受けました。
もちろん黒留などには金・銀の帯なのでしょうが、淡いオレンジ(昔肌色といって いた様な)の着物に金だとちょっとぼやけるんじゃない?・・という 母のアドバイスでネットで黒地に宝尽くしの袋帯を買ったのでした。
  まあ安い物なのでよいといえばよいのですが、そのような帯でしたらパーティー くらいしかダメということになってきますよね・・・ 礼服用の着物は着る機会もあまり数多くないので着まわしをしようと 思っていた矢先なのでちょっとしょぼーんな気分です。 呉服は奥が深い・・・(付け下げは綸子に青海波) 画像を見ていただけたらありがたいです・・

 くろいさん、はじめまして、独楽と申します。
  今朝、ちょうど、「黒」の御題でスレしようと思っていたところでした。
  婚礼の帯に黒系は好まない? 訪問着や振袖は黒でもよい? その意図は?
  わかりやすく説明していただけない場合は、個人の好みと解釈しましょう。
  第一に、主賓である友人が喜んでくれたのは良かったですね。 次に、ご本人もお母様も一緒にご友人の披露宴参加の衣装を選んだことも素敵と思います。 最後に画像の帯はとても素敵。 着物は「されど着物」で、挿してある色全ての色にコーデイネイト出来る上、反対色もOKだし、トーンの薄いもの同じトーンの物とバリエーションが利くのでこの帯はマルチですね。
  お買い得だったのでは? 丸帯に見立てた袋帯に見えますが? 今は丸帯はほとんど使用しないと、聞きました、単に重いからだそうで。
  我が家にある一本の丸帯は私の体力のある限り取って置きの時の帯として大事に保管してあります。 こちらの袋帯はシックでおめでたい席に持ってこいですよね?
  ちなみに「〜アドバイザー」と呼ばれる方は、何でも知っているという「はったり」を噛まさないと信用されないと思う未熟な方もいらっしゃるので、 これを着に着物関係の著書やサイト、ご友人の話などからご自分なりの着物哲学を作られていけばいいですよ。 今回のコーデは二重丸の花丸じゃないかしら?

 始に私の見解を申し上げます。
 添付画像の帯は宝尽くしに松竹梅というめでたい袋帯です。
 私でしたら結婚式にこの帯を締めるのを勧めます。
 喪服の帯やほとんど黒の帯ならいざしらず、結婚式で黒の帯はいけない、という話は聞いた事がありません。黒の帯が悪いと言った呉服屋さんの意図がわかりません。どうどうと結婚式に締めて出席してください、と私はアドバイスいたします。
 さて、ここからが問題です。
 その呉服屋さんがどのような呉服屋さんかは存じ上げません。私もその呉服屋さんと同じ只の呉服屋です。どちらの呉服屋さんを信じますか?
  どちらにもアドバンテージはありません。その呉服屋さんが心ある呉服屋であれば、「結婚式に黒はいけない。」という言葉の中に何か真実が含まれているかもしれません。例えば、その地域ではそういう習慣がある、とか先代からそう聞かせられていたとか。
  何度もこのコーナーで申し上げてきたことですが、きものに決まりはないのです。「こうしなければならない」「こうしてはいけない」という成文化した決まりはありません。 「あれはいけない。」「これはいけない。」と皆の意見を聞いていたらきものは着れなくなるかも知れません。
 しかし、それだからと言って何でも良いのではありません。何を着るべきかは、人の意見ではなく、果たしてその場に合っているかということです。
  独楽さんがおっしゃったように花嫁さんが喜んでくれた、そしておそらくその場に出席した人達は誰もくろいさんの着物姿に嫌悪感を持った人はいらっしゃらないでしょう。
 きものを着る意味というものが「規則」に縛られて本質を見失っているのが昨今のきもの事情のように思えます。
 どのように判断されるかは、くろいさんの判断にお任せします。
 きもを着る本当の意味を考えていきたいものです。

 独楽さま、ゆうきくんさま、有難うございます。
  まず・・ほっとしました・・一番心配だったのは式に参列していた 着物に詳しい方(がいらっしゃったかは分かりませんが)に 「まあ、物を知らない友人をお持ちなのね」と矛先が花嫁さんに 行くことだったので。
  私自身は、亡き祖母が着物好きで母・私にあれこれ和箪笥がぱんぱんに なるほど色々あつらえてはくれていたものの、振袖しかほとんど 着た経験のない者だったので、いきなり有名ホテルでの着物姿というのは ハードルが高かったのがまず、あれこれ頭を悩ませたんだと思います。
  着物上級者なら季節や着物と帯の柄合わせなどの微妙な事も考慮に入れた コーディネートも出来るのでしょうが、私には 「宝尽くしというおめでたい柄です」の帯を選ぶのがやっとでして・・・ お二人のアドバイスで肩の荷をおろせたという気持ちで一杯です。
  でも、この結婚式以来和箪笥から二人の着物を引っ張り出して あれこれ着てみよう!という気持ちになってきたのが思いがけない大収穫でした。 その数ヵ月後いきなり祖母の大島を仕立て直してきたんですよー。 きっと祖母も「今頃になって着物の良さが分かってきたのねー」なんて 言ってると思います。

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