288.結城紬について   

 はじめまして。結城紬についていろいろ調べていたらこちらの親切・丁寧な数々の回答を見て、私も質問させていただきたいと思いメールしました。
  先日、ネットショップで結城紬を超特価にて買いました。 重要無形文化財などの権威がありそうな証紙は貼られておらず、商品説明には参考上代250,000円と書いてありました。 購入価格が安いので気軽な普段着程度なら十分かなと思い証紙の意味もわからず買いましたが、届いた反物の生地はとても薄手で、手で軽く握ってみるとシワが簡単につきました。(湯のしをすれば、つき難くなるのでしょうか。。)
  今まで結城紬に触れたことがなく本物の風合いがどのようなものか知りません。 もしかしたら本物ではないのだろうかと思い、仕立てに出すのを迷っています。
  証紙の画像を添付します。ご回答いただけたら幸いです。
  ゆうきくんの他の方への回答に、 「生産者から見て妥当な小売上代で消費者に渡し、結城紬の再興を図ろうとする動き」ともみられるとありましたが、正にこれであると嬉しいのですが。。。 それではよろしくお願い致します。

  私も呉服小売屋ですので他の小売屋さんの商品につきまして具体的に評価を下すわけには行きません。あからさまな詐欺商品や余りにも常識とかけ離れた商品は別ですが。
 結城紬は無形文化財(いわゆる本場結城)の証紙のことはご存じと思います。広い意味で結城紬にはたくさんの種類(というよりも商品)があります。
  無形文化財以外の結城紬は独自の証紙を貼っています。写真の証紙もその一つですが商品の特定はできません。それらは本場結城の証紙に似せたものがほとんどです。それは悪意か善意かは分りません。
 さて、参考上代が250,000円と言う事ですが、呉服業界では「参考上代」という言葉はほとんど意味がないと思った方が良いと思います。車や電気製品のように商品を特定できるものでは、参考上代と言う言葉は意味をなします。しかし、呉服の場合、上代設定権は小売屋にあります。ですから参考上代というのが何を意味しているのか分りません。
 参考上代を発表している織屋(メーカー)も中にはありますが、ごくわずかですし、参考上代を無視してそれ以上の高値で売っている小売屋もあります。
 行きつけの呉服屋でいつも見ている商品が、赤札で安くなったというのは信用できますが、初めて見る商品の価格が二重価格になっているのを信用して「安い」と思うのはいかがかと思います。ネットであればなおさらです。
 Mamiさんがその紬をいくらで購入されたのかは分りません。「参考上代250,000円」というのを抜きにして考えてください。つまりmamiさんは購入された価格で買われたのです。その価格とその紬を比べて満足できるかどうかだけだと思います。
 紬と言えば1〜2万円の絹紡の紬から数百万円のものまであります。その紬がどのような紬であろうとも購入された金額に合うと思われたら仕立てて堂々とお召しになってください。
 そうは言いましても消費者にとっては着物の価格は(着物の価値は)分かりにくいと言うところでしょう。着物の価値は分りにくいものです。それ故に我々小売屋は信用を大切にしています。しかし、それだけに悪魔に囁かれた業者は全くその反対に走るということが可能な業界になってしまいました。
 きものを購入する時には、あらゆる雑音を消し去って商品と購入価格を比べて納得できるのかどうか、それだけだと思います。
 最後に書いてあります「経緯紬糸で無形文化財証紙を貼らない結城紬」につきましてはどのような証紙が貼ってあったか覚えておりませんので特定できませんが、まずそのような商品がネットで安売りされているとは思えません。私の状況的な判断でしかありませんが、バッタ商品として出回るとは思えません。

 ゆうきくん、こんにちは。
  他のお店の商品でお答えにくい質問にもかかわらずご丁寧な回答をいただき有難うございました。 おそらく「あからさまな詐欺商品や余りにも常識とかけ離れた商品」ではなさそう、ということですネ。安価な商品はそれなりのものでしかない、ということを承知の上での買い物でしたので、それだけわかれば十分です。
  周りにわかる人もいないし、購入店にも偽物かどうかというのは聞き辛かったので、とても助かりました。 証紙って貼ってあるだけでなんだか立派に見えてしまい、何かの審査を通ったもの、規定値を満たされたものというイメージでしたが、無形文化財以外は確かなものはない、というのも勉強になりました。あとは値段相応のものかどうか自分で見分ける力を養うということが何より大事ですね。着物歴が浅い素人の私にはまだまだ難しいと思いますが頑張ります。
  これからもゆうきくんのホームページを見て勉強させていただきます。 ありがとうございました!

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