342.八丁撚糸=お召?   
 はじめまして、お世話になります。
  手持ちの単衣訪問着の生地端に『水○八丁撚糸』と書いてあります。
  先日『八丁撚糸=お召』と耳にしました。 後染めなので問題ないとは思うのですが、結婚式に着ても良いでしょうか?
  ちなみに披露宴のみの出席です。
 八丁撚糸というのは、八丁撚糸機で造った糸を言います。八丁撚糸機というのは湿式の撚糸機です。
 絹糸は蚕が吐いた繊維を束ねたものですが、そのままでは弱いので撚りを掛けて糸にします。強い撚りを掛けるために撚糸機を使います。強く撚りを掛けると繊維が切れてしまうので水をかけながら糸を撚ります。大変な仕事なのですが、これを効率よく行うために動力を用いて撚糸ができるように考案されたのが八丁撚糸機です。それまでの数倍か数十倍の効率で撚糸ができるようになりました。
 強撚糸で織られた織物が「ちりめん」です。「ちりめん」は強撚糸で織られた後、精錬(糊を落とす)され、真っ白な白生地になります。この白生地に染めを施した(友禅等)ものが染め物と呼ばれます。
 一方、強撚糸を糸の段階で染めて織ったものがお召しです。従って、お召しは「先染め」「織物」と呼ばれます。(「お召し」につきましては「きもの博物館5.御召」をご覧ください。)
  「ちりめん」「お召し」ともに強撚糸で織られたものです。従って八丁撚糸イコールお召しとはならないと思います。ただし、現在八丁撚糸機は何台動いているのか分かりません。稼働している八丁撚糸機で造られた糸が全てお召しに使われているのかもしれませんが、八丁撚糸=御召と言う事はありません。
 御質問の主題は、お持ちの訪問着がお召しかどうかと言うことだと思いますか、それは見ればわかることですがいかがでしょうか。御召は前述の通り先染めですので、お召しの訪問着と言うのは極めて特殊です。おっしゃるように御召は結婚式には不向きです。
 その訪問着がお召しかどうかは、写真を添付していただくか、お近くの呉服屋で見てもらえば分かります。
 詳しく説明いただきまして、ありがとうございます。
  実は購入時「どんな場にも着れます」と言われたのですが、心配だったものですから・・・。 お蔭様で、胸のつかえが取れ気持ちよく結婚式に着ていけます。
  今後も、わからない事・迷った時など相談にのってください。 この度は、有り難うございました。

|戻る|