349. 袋帯    
  はじめまして。私の娘の振袖の帯のことについて教えてください。
  袋帯は分かります。ただ、訪問着用と振袖用はどのようにちがいますか。
  先日、袋帯を三本親戚から譲り受けました。娘の振袖用の帯を探しているのですが、いただいた帯が振袖に締められるのかがわかりません。私が思うに、柄行だけのものでしょうか?
  ちなみにいただいた帯は、金銀ラメ?ありです。よろしくおねがいします。
 袋帯に「振袖用」「訪問着用」という絶対的な違いはありません。それでも「この袋帯は振袖用ですね」という言い方をします。つまり、「振袖用袋帯」というのは「振袖に適する袋帯」ということです。
  では、振袖に適する帯とはどんなものかと言いますと、次のような条件が考えられます。
  まず、柄付けで絶対的な条件で「総柄」というのがあります。袋帯にはご存知の通り、「太鼓柄」と「総柄」があります。訪問着では太鼓を締めますので、どちらでも構いません。しかし、振袖では、「ふくらすずめ」や最近では着付師創作の結び方をしますので、太鼓柄では柄がうまく出ませんので「総柄」の袋帯でなければなりません。これが絶対的条件でしょう。
 「総柄」と言ってしまいましたが、実は「総柄」と「六通」があります。「総柄」は文字通り垂から手まで全て柄があります。何処をお太鼓にしても、どこを表に出しても柄が出ることになります。
  「六通」は全体の6割程度柄がある(必ずしもそうではないのですが)帯です。通常帯を締めるときは胴に二回巻きます。中の部分は見えませんのでその部分を無地にしたものです。締めれば「総柄」と同じですので続に「総柄」という場合があります。
  振袖に締めるのはこの「総柄」か「六通」柄になります。もっとも九割以上が「六通」です。 ここで気をつけなければならないのは、創作結びの場合、複雑な結びを創るために胴に一回しか巻かないことがあるようです。その場合「六通」だと一部無地が出てしまうことがあるようです。(『きもの春秋7着付けと袋帯』参照
  もっとも複雑な創作結びは帯を紐で縛ったりしますので帯が傷むので感心しませんが。
  柄付けの他に振袖用帯の条件は「振袖に合うかどうか」だけだと思います。一般に振袖用は豪華です。訪問着に締めるには躊躇してしまう帯もあります。しかし、必ずしも豪華でなければならないという事はありません。その振袖に合うかどうかですし、本人の好みにもよります。一昔前の振袖は色や柄が派手なものがありましたが、最近は様々です。振袖に合う帯を選ばれたら良いと思います。
 お礼のお返事が遅くなりました。
  この度は、丁寧かつ詳しい回答をいただき私の問題は解決しました。ありがとうございました。
  さて、私は若いときは、着物には縁がないと思っていました。けれど、娘が茶道を始めてから今は、娘の着物を用意するのが楽しみです。日本人に生まれたからには、一度、“着物って、いいなあ。”と思うと、はまるものですね。
  私も、若いころには、全く関心がありませんでした。ゆうきさんのような熱心な呉服屋さんにご縁があるといいです。

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