369. 羽織(絵羽)について   
 結城様。続けての質問を失礼いたします。
  今回は「絵羽」についてお教えいただけるようお願いいたします。
  まず、絵羽について、 絵羽ものはフォーマルなものであり、長着の場合も同様に、絵羽模様のものは、「訪問着以上の格のものフォーマルとなる」とお伺いしております。 そして訪問着などの上に合わせるものとして、道行コートがよく挙げられております。
  このように、羽織が絵羽のものであれば、その羽織はフォーマルである。しかしながら、格の上では「道行コート」が「羽織」よりも上である。と理解しております。 そこで、疑問に思っているのですが、 「絵羽の羽織」とは、どのような位置づけなのでしょうか? 例えば
1)フォーマルであるが、道行コートよりは、格が下である場合。道行コートは小紋に合わせられるのだから、絵羽の羽織も小紋に合わせられる、と考えられるのでしょうか?
2)フォーマルであり、道行コートより、格が上である場合。絵羽の羽織を着用できる機会は留袖なみに限られるのでしょうか?
  また、絵羽の羽織には、黒、と色ものがありますが、黒地の絵羽でも、ピンク色の地色の絵羽織でも、格(あるいは着用可能な機会)は同じなのでしょうか?(もちろん、喪などの特別な場合は黒でなければならなりのは承知しております) どうぞご教授いただけるようお願いいたします。
 当社新店舗開店の為引っ越し中で回答が遅くなってしまいました。
  まず、道行コートと羽織について誤解があるようです。
  道行コートと羽織は別物です。どちらが格上かと云うのは議論になじみません。 洋服に例えれば、道行コートはコート、羽織はジャケットです。羽織は室内でも着れますが、道行コートは室内では着られません。
  従って格について論じようとすれば、道行コートではどれが格が高いか、羽織ではどの羽織が格が高いかということになります。 ご存知の通り、「絵羽」というのは着物において大きな意味があります。留袖、振袖、訪問着、付下げ、いずれもフォーマル着は絵羽になっています。
  道行や羽織も「絵羽コート」「絵羽織」として昔からあります。 それらは基本的にはフォーマル着ですが、そうとも限らない場合もあります。 着物の格付というのは様々な要素で決められます。絵羽であるかどうかもその一つですが、生地や紋、染、柄など他にも格に関わる要素がたくさんあります。
「絵羽だからフォーマル」と云うのは必ずしも当たらない場合があります。江戸時代にはおしゃれなゆかたとして絵羽ゆかたも創られていました。絵羽と言っても非常に重いものから軽いものまであります。 黒、ピンクにつきましては、一般的には黒がフォーマルと云う事は言えます。黒や白の無彩色は特別な意味を持っています。 どちらにしても実際にきものに合わせてみて判断しなければなりません。

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