440.夏の着物について   
 夏着物を知るにつけ、色々と疑問が湧いてきました。
 生絹(すずし)とは一体どのような着物(生地?)の事を言うのでしょうか?
 絽、紗、羅のように織り方の名称なのでしょうか?
 それとも上布、生紬のように素材による着物の名称なのでしょうか?
 こんがらがってきました。 分かりやすくご教示願えますと助かります。 よろしくお願いします。
 生絹(すずし)という商品はまだ扱ったことがありませんが、知識として知っているのは次のようなことです。想像も入っていますので正確では無いかもしれませんが、おおよそ次のようかと思います。
  「すずし」とは「生絹」と書きます。何が「生」なのでしょうか。
 生糸は蚕が口から吐く繊維であることはご存じでしょう。この蚕が口から吐く糸はフィブロンという繊維とセリシンという糊でできています。フィブロンと言うのが絹の正体です。二本のフィブロンをセリシンという糊で固めた物が蚕の口から連続して吐き出されます。
 セリシンは糊ですので、くっつきます。蚕が繭を作る時、セリシンによってはき出された糸がくっつき、繭を造ります。 絹(フィブロン)は柔らかいのですが、蚕が吐き出した糸は周りがセリシンで固められているので固く、シャリシャリしています。この状態が「生」を意味します。
  絹の生地として使われる場合、このセリシンを落とします。これを精錬と言っています。
 縮緬はこの「生」の状態で糸に撚りを掛けて織られ、その後精錬します。織られたばかりのちりめんは、ごわごわした乾いた雑巾のようです。精錬してセリシンを洗い流すと白い光沢のある柔らかいちりめん地ができます。
  「すずし」はこの精錬しない糸、すなわちセリシンが付いたままの糸で織った織物のようです。生地は当然ちりめんとは違ってシャリ感のある固い生地になるはずです。主に夏物に使われるようですので、生地が薄くそれほどごわごわ感が無いのでしょう。
 織り方はどのような物があるのか分かりません。平織りや綾織、紗や絽といったものがあるかもしれませんし、それによって「○○生絹」と名称が付けられているかもしれません。
 分類から言えば素材による名称かと思います。
 ゆうきさま 分かりやすい説明ありがとうございました。
  主として、生糸の精練方法による分類なのですね。 名前の響きからして、とても涼しそうです。 なかなか見かけることがないですが、 これから色々な織り方の生絹に出会えたらいいなと思います。

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