473.多色の江戸小紋について   
 はじめまして。いつも興味深く拝見しております。 江戸小紋について質問させてください。
 先日、古い江戸小紋を譲っていただきました。裄丈も問題なく、何より柄がすごく気に入ったので喜んで頂戴しました。 しかし、いただいたものを改めて見てみると、なんだか普段よく見る江戸小紋とは違うのです。
  紫の地に流水や花の模様が描かれているのですが、その花のいくつかが赤や青で彩色されています。彩色は遠目にはほとんどわからない程度で、2m程の距離だと、少し単色の染めとは違うような気がする、という感じです。 これは洒落ものなのでしょうか?(紬の袋帯的な?そこまではいかないにしても。)
  そのうち紋を入れてお祝いの席に来て行けるようにするのもいいなぁと考えていたのですが、入れないほうが無難でしょうか。 まだ着物に興味を持ち始めて4、5年の若輩ですので、この着物がどのようなものなのかさっぱりわかりません。 ご教示よろしくお願いいたします。
 添付の江戸小紋、見せていただきました。 このような江戸小紋に彩色したものは余り見かけません。 この小紋を普通の江戸小紋と同じように略礼装として着られるかというご質問だと思います。
  まず江戸小紋は、略礼装、色無地に順ずるように扱われています。 紋を入れたものは結婚式に着てゆく場合もあります。 では何故江戸小紋が他の小紋と違って略礼装とされるのか。 それはおそらく、柄が細かい為にほぼ無地に見えると言う事だと思います。 鮫や萬筋、行儀、通しといった柄は非常に柄が細かく遠目には無地に雲が掛かったように見えるためにそのように扱われるのでしょう。
  江戸小紋には上記のような江戸小紋の他に「柄物」(呼び方は呉服屋によって地方によって違うと思います)と呼ばれるものがあります。 添付の江戸小紋がまさに「柄物の江戸小紋」です。鮫や行儀と違ってはっきり柄と分かるものを染めてあります。言い方を換えれば、柄の大きな江戸小紋です。 こちらはややお洒落物として着られるようです。無地から少し離れるということでしょう。
  添付の江戸小紋は、柄物の江戸小紋で、更に彩色されていますので更に無地から離れてしまいますので、江戸小紋よりもやや通常の小紋に近いと考えた方が良いかと思います。 以上は私の見解です。呉服屋さんによっては違う見方をするかもしれません。 着物のしきたりは決まったものではありません。 色無地、鮫小紋(萬筋や行儀など)、そしてその着物を並べて見てみて下さい。 ご自分で判断され、また周囲の人にも聞いてみてはいかがでしょうか。
 どうもありがとうございます。 たしかに離れてみても無地には見えません。 この着物は一般的な江戸小紋と小紋の中間ぐらいの存在ということですね。
  どちらにしろとても気に入っている着物なので、おしゃれ着として着倒そうと思います! 鮫小紋のような細かい柄を粋に着こなすには、もう少し年齢の積み重ねが必要なように思いますので、似合うようになったら自分で購入したいと思います。
  恐縮ながらもう一つ質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。 今回この着物をいただいたことで江戸小紋に興味がわき、いくつかのお店を見て回っていたのですが、その中に絵羽模様の江戸小紋がありました。 その柄は、寄せ小紋のようなものでなく、上のほうは大小あられで、裾や袖には山や木や茶屋辻のような風景が点描で描かれていました。 お店の方が言うには訪問着の格として着ることができるそうですが、どうなんでしょう?
  やわらかものに絵羽柄と考えれば訪問着だし、でも訪問着として着るには地味ではないか、でも無地には見えないから柄物?などと考えていると、もうよくわからなくなってしまいます。 着物って本当に奥が深いですね。知れば知るほど疑問が増えていき、それがまた楽しいです。

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