519. 柔らかいものと硬いものでの裄丈の長さについて   
 ゆうきさん、掲示板の皆様、初めまして。 ここ3〜4ヶ月着物に熱中しており、貴HPをとても参考にさせていただいている者です。 質問があり、投稿しました。
  表題の「柔らかさによる裄丈の長さ」について、旅さんの掲示板でだったか、このような投稿がありました。 「裄丈は、柔らか物は長めに、硬い物は短めに」 私の個人的な感覚ですが、逆なのです。 私のうろ覚えで逆に勘違いしているのか、 それとも上記が着物の着方として一般的ならば、 どのような理由があり、そのように言われているのか、 アドバイスお願いいたします。
  所有の紬(硬い方、袷)は1尺9寸5分(約74センチ)、 シルックエルミテ(柔らかい方、駒絽)は1尺9寸(約72センチ)、 これでとても丁度良く感じるのです。 シルックは内巾の関係上一杯出しの数値で、 仕上がる前は一杯出しでも短いだろうなと思っていたのですが、 仕上がってみると短い感じは全く無く、 紬は初めて訪れたリサイクルショップにて測って貰い、購入した新古品です。
  当方、身長176センチの男性です。 計り方は手を水平に伸ばし、 手首の出っ張った骨が全部出る程度で上記数値です。 よろしくお願いします。
 大変遅くなりました。申し訳ございません。
  柔らかい生地と硬い生地では寸法に微妙な影響を与えるのは事実です。 おっしゃるように、硬い生地は柔らかい生地りも寸法を長く採るべきと思います。 私にも若い時に苦い経験があります。
  男の紬を仕立てるのに寸法見本として預かったのが羽二重の紋付でした。紋付の寸法そのままで仕立てて納めたところ、「裄が短い」とのクレームを頂戴しました。 計ってみると寸法は間違いないのですが、着てみると裄が短くなるのです。 羽二重地は柔らかく、体の線に沿いますので長くなり、紬は硬いので短くなってしまうのです。そのように説明すると、「あなたはプロでしょ。」とお叱りを頂戴しました。
  どの生地がどの程度短くなるのか、はっきりとした数字は分かりません。最大5分程度かもしれません。 裄の長さについては人それぞれですが、考えなくてはならないのは襦袢との関係です。柔らかい生地で裄を短くしたところ襦袢が出てしまうということのないように。
 ご返信ありがとうございます。 ご経験に基づくご意見を頂戴し、 現場の方にもそのように感じられることがあると知り、 納得いたしました。
  肩の張り具合や体型によっても、 変わるものではないかと思われますし、 仕立てる側・依頼する側での調整が重要になりそうですね。 当方パターンオーダーのスーツ屋に勤務しており、 袖の長さや着丈の長さ、パンツの裾の長さ等で、 指摘を受けることがままあります。
  ベストな方法では無いと思いますが、 「お客さんはこれぐらいの長さを希望なんですね。 経験上(もしくは一般的には)これぐらいの方が良いと私は思うのですが、 どのくらいに致しましょうか?」 と、相手に預けるのが良いように思います。
  「自分で決めたのだ」とお客さんは思うため、 クレームになりにくいようです。 …相手に責任を押し付けてしまうようで何ですが… 「あなたはプロでしょう」って言葉は殺し文句ですね。 何も言えなくなってしまいます。 個人的には、「それを言っちゃあ、おしめぇよ」でもあるのですが、、 長くなりました。
  ご意見ありがとうございました。

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