『ちりめん(縮緬) 』

 「ちりめん」と言う言葉は、きものを語る上で避けて通れない。
 では「ちりめん」とは何なのかと言えば正確に答えられる人は少ない。

 「ちりめん 」は「縮緬」と書き、生地の種類である。多くの人は「ちりめん」と聞けば風呂敷地を思い出す。表面が凸凹した正絹の風呂敷は「ちりめん」である。しかし、そればかりが有名になり、「ちりめん」の意味を狭小に解されている。
 「ちりめん」の定義は、「緯糸に強く撚りを掛けた生糸(強撚糸)を使って織った生地」である。
  生糸を束ねて撚りを掛ける。この時、撚りの掛け方は右撚りと左撚りがある。この右撚り、左撚りの糸を交互に織ることによって表面の凸凹(シボ)ができる。通常、右撚り二本、左撚り二本を交互に織り込むが、その本数を変えることによってシボの大きさを変えて織ることができる。

 最もシボを大きく織ったものが鬼縮緬、鶉縮緬と呼ばれるもので、風呂敷に使われる生地である。他にシボの低い一越縮緬、錦紗縮緬などがある。往々にして、シボの目立つ縮緬と対比して語られる綸子も縮緬である。 綸子は光沢があるために縮緬ではないと思っている人もいるけれども、縮緬である。
「ちりめん」と言う言葉は狭義と広義で使われる場合があると思った方が良い。
 私も、風呂敷地のような鬼縮緬の反物を指して、
「綸子の小紋よりも、そちらの縮緬の小紋の方が単衣には良いですよ。」
と言ったりもする。これは狭い意味で使っている事はお分かりいただけると思う。
 女性の きものの大半は、広い意味で縮緬である。

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