明治00年創業 呉服と小物の店 特選呉服 結城屋

全日本きもの研究会 ゆうきくんの言いたい放題

Ⅶ-99 きものの知識「和装仕立」(その3)

ゆうきくんの言いたい放題

 さて、七五三で着る着物は三つ身や四つ身である。最近の七五三ではほとんどが既成の三つ身や四つ身を着ている。呉服屋に代わって貸衣装や写真館でのレンタルが多く、私の店でも七五三の需要は減っている。

 三つ身は3~4歳児用で対象は身長80cm前後。それ以上は四つ身になるが、実は一口に「四つ身」と言ってもその仕立て方によって身長は85cm~150cm位までを対象としている。普通四つ身、別衽、つまみ衽、本裁大四つ身とも呼ばれ、その身長によって生地の裁ち方を変えて仕立て方を変えて仕立てる。

 既成の四つ身は身丈が130cmで身長が117~8cm、即ち萬7歳前後の標準身長様に仕立てられている。

 実際に七五三の子供に既成の三つ身や四つ身を合わせると、大きい場合が多い。身丈が長いのである。子供は身揚げをするので問題は無いが、3歳から7歳の子供さんは体格の違いが結構あり、小柄な子供さんの場合は身揚げがとても大きく成ったり、二重揚げしなければならない事もある。既製品である以上仕方が無いが、私の店では三つ身や四つ身を仕立てる事を薦めている。三つ身や四つ身の仕立ては非常に大きなメリットがある。

 仕立に使う生地は小紋である。小紋の中でも「四つ身小紋」と呼ばれる色が派手で柄の大きな小紋である。既成の三つ身、四つ身は絵羽柄で、大人で言えば訪問着になる。七五三で着るには「訪問着」で構わないのだが、もう少しカジュアルに着せる場合は小紋の方が良い。いわば「ちょくちょく着せられる」のである。既成の晴れ着は七五三で着たらそのまま仕舞ってしまうので勿体ないのである。

 仕立の場合は体形にあった寸法で仕立てる事ができる。既成の場合は身丈100cmの三つ身か身丈130cmの四つ身のどちらか、となってしまうが、仕立てるのであれば身長に合わせて無段で身丈を決められる。

 そして仕立ての最大のメリットは、仕立替えができる事である。子供の場合は揚げをするので身長が伸びれば揚げを降ろして対応する。そして、揚げを降ろしても身丈が足りなくなれば仕立て替えるのである。

 具体的には、三歳で仕立てた三つ身を七五三で着て、毎年正月にも着る。六歳の時には身丈が足りなくなったので仕立替えをする。その時は七歳の七五三で着るのを想定して六歳では少々長めに仕立てる。そして七五三が終わっても毎年着て短く成れば再度仕立替えして所謂大四つ身として仕立てる。そうすれば十三参りでも着る事ができる。

 さらに成長したら解いて大人用の着物(所謂本裁ち)に仕立てる。もっとも四つ身小紋と言われる派手な柄なので、大人になっても着られる訳ではないが、二十歳の頃までは着る事ができる。

 三つ身で仕立てた着物を大人用に仕立てる事などできるのかと疑問を待たれるかもしれないができるのである。それが和服の仕立ての妙である。

つづく

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