全日本きもの研究会 きものQ&A
335.黒留袖の柄について教えてください
質問者
黒留袖の柄について、お聞きしたいのですが、よくある黒留袖はすその部分に黒地が見えますが(上から黒地で膝上のところに絵がきて裾に黒地・黒の中に絵が入ってる状態)私が買った黒留袖が、上から黒地で膝上の所で黒と赤のぼかしで地色が赤になりその中に柄が入り、そのまま裾まで赤地で終わっています。
変わっていたので思わず買ったのですが、留袖の柄のパターンと違うみたいなのですが、着ても大丈夫ですか?教えてください! ちょっぴり不安になっています。 うまく説明できなくて すみません。
ゆうきくん
現物を見なければよく分かりませんが、黒留袖についてお話します。
現在言われている黒留袖の定義は、「黒地に五つ紋を染め抜き、裾模様がある」と言うのが一般的でしょう。そのきものは、
①黒地ですか?
②五つ紋がありますか?
③裾模様ですか?(袖や胸、背中に模様はありますか?)
いずれもYESであれば、それは黒留袖でしょう。三つの条件が揃っているならば、他の用途(他の範疇のきものであること)は考えられません。
いわば、「ちょっと変わった柄付の黒留袖」と言うことかもしれません。裾先が黒でないことに不安があるのかもしれませんが、大柄の留袖ではそう言うのもあるようです。そのきものを売った呉服屋が「黒留袖」と言っているのならばまず間違いはないと思います。(黒留袖でないきものを「黒留袖」と言って売る呉服屋だとすれば、よほどいい加減な呉服屋でしょうから)
ただし、(ここからはその留袖を指して言っているのではないと思って読んで下さい)最近の呉服業界では、黒留袖に限らず奇を衒った商品創りが時折見かけられます。
結城紬の黒留袖というのも見かけますし、裾模様でない黒留袖(胸や袖に柄のある)と言ったものも以前見かけたこともあります。
その他、浴衣や振袖など「これが浴衣か?」「これが振袖か?」と思わせられるものが出回っています。メーカーが、消費者の目を引こうと奇を衒った商品(私の目にはいいかげんな商品)を創っていることは否めません。
それらを着物として受け入れるかどうかは消費者の判断でしかありません。消費者の責任ある判断が求められるように思います。
質問者
こんにちは 早速の回答ありがとうございます。
①黒地ですか? 黒地です。
②五つ紋がありますか? 紋は五っあります
③裾模様ですか? 柄は 裾にしか ありません
着物やさんは黒留袖と言っていました。
これで安心して結婚式に着ていけます。 丁寧な回答ありがとうございます。
参照:「きもの博物館 48. 黒留袖」
参照:「きものQ&A 308.黒留袖の柄について教えてください 」
参照:「きものフォトトピックス 9. 江戸褄文様」