全日本きもの研究会 きものQ&A
351.難物の仕立てについて
質問者
いつも参考に読ませていただいています。着物歴が浅く 何でも欲しくなってしまい、失敗が多いのが悩みです。
ネットで購入した紬(銘仙、作家)の反物、表示には色むらがあるが着用問題なしとありました。 巻き始めから2m少しくらいまで 4cmくらいの幅で(縦に)ずうっと線状に薄く透ける部分があります。色ではなく織りの問題だと思うのですが、仕立てたらどの部分になるのでしょうか?
濃い色なので気にせず着てしまうしかないとは思うのですが。
不躾な質問 お許し下さい。
ゆうきくん
どのような状態なのかは見なければ分かりません。仮にそれが難ということでお話します。
紬でしたら絵羽物と違い、何処を裁っても構いません。難があるのが2mとの事ですので、そこを避けて仕立てるのが普通です。まともな仕立て屋さんであれば、難があることが分かっている時には、
「余り布にする」
「見えない部分(衿の中等)に使う」
「目立たない場所(下前や帯で隠れるところ)に使う」
等と工夫するものです。
また、紬であれば裏表同じですので、裏に響いていなければ、裏返して使うこともあります。
ネットで購入されたと事ですが、信用あるお店でしたらその店に相談してください。相談できない店だとしたら、悪いものを掴まされたと思うほかないでしょう。
質問者
ご回答くださってありがとうございました。
ゆうきさんが助言してくださったように、悉皆屋さんにも明らかな織難だが仕立てられると言われ作業を進めているところです。
ネットで着物を買うことにはリスクが伴うと わかっていながら価格に惹かれて手を出してしまう。。。本当に目が覚めた思いです。
いいものをしっかり見極め 自分に合った着物ライフを楽しみたいです。
参照:「きもの春秋終論 Ⅰ-ⅴインターネットの価格」
参照:「きもの春秋終論 Ⅵ-6.古い着物はどうしたらよいか (着物のメンテナンス)」
参照:「きもの春秋終論 Ⅵ-12.着物との本当の付き合い方とは」