全日本きもの研究会 きものQ&A
418.男の足袋
質問者
ゆうきさん、教えて下さい。着物を着てフラフラして過ごしている、定年退職後のオジンです。
足袋は、誂えでなく○助足袋等をはいていますが、横浜市繁華街の呉服店では、男物の着物の数は少なく、ましてや黒や青の○助足袋など置いていません。
鎌倉では売っていますが。 横浜の店員は白の足袋を勧めます。最近は男も白ですよと言います。 私は古い人なので、日常には黒や紺の足袋を履いています。
男の白足袋は、お坊さん・神主さんや芸能人だけ、普通の男性が白を履くのは、冠婚葬祭や祭に参加する人だけと思っていました。 但し、武家は色足袋とお袋さんから教えられていましたので、たまに色足袋を履く事はあります。
さて、教えて欲しいのは、最近では白足袋を男性が履くのが普通になったのでしょうか?
鎌倉でも着物を着た若い男性はほとんどが白足袋です(としよりは黒)。 最近の風潮など疎いものですから、ゆうきさん教えて下さい。
ゆうきくん
男の足袋につきましては下記を参照してください。
「続きもの春秋6.足袋の話」
男性が「白」を身につけるのは古来尋常ではない時でした。 一番の例は、武士が切腹するとき、または死に赴くときです。 いわゆる白装束です。
古来日本では、黒は慶事、白は弔辞とされてきました。西洋とは逆です。 これに関しては、16世紀に日本に渡って来たイエズス会宣教師、ルイス・フロイスがその著書「日本史」の中で克明に書いています。日本に西洋文化が流入し、白と黒の区別があいまいになってきたものと思います。
最近、結婚式で花婿が白装束で登場する場合があります。新婚早々切腹する必要はないと思うのですが・・・。
質問者
ゆうきさん、ありがとうございました。
数年前に時々訪れていた「全日本きもの研究会」をふと思い出して、検索して直ぐに質問してしまいました。スミマセン。「きもの春秋」他を興味深く読みました。以下は雑感です。
私は着物好きではなくて、お腹が出たため、じいさまや親父さんの仕立て直しの着物があるものですから、やむを得ず着ています。 着物を日常着て良かった事は、草履や下駄が2年くらいは外側が減っていましたが、その後は、後ろが等分に減るようになりました。おそらく、正しい姿勢で歩くようになったのだろうと思います。
会社の同期からも飲み会の時、座った姿勢が良くなった言われます。 又、着物の方が洋服を着た場合に比べて若く見られるようで、ちょっと不思議に 思っています。