明治00年創業 呉服と小物の店 特選呉服 結城屋

全日本きもの研究会 きものQ&A

433.9月の結婚式  

きものQ&A

質問者

 たびたびお世話になります。
 
 9月下旬(23日)に友人の結婚式に招待され、何を着ようか迷っています。 式場での結婚式で、式からお呼ばれしています。(28歳既婚です)
 
 9月というと、まだ単の季節ですよね? 単の着物は渋めのピンクの色無地一着しかありません。 これが姉のもので、私には非常に似合わない(顔映りが悪い)のです。

 袷だと、いくつか候補がありますが、その中で以下の物を考えています。

1.青磁色の付下げ(自分の)
2.橙色に黄緑のラインで細かい青海波模様が描かれた付下げ小紋(母の)
3.朱華色に御所車の刺繍がある付下げ(母の)
 
 個人的には2に黒地に朱・金・銀で鶴などの模様が織られた袋帯を合わせたいのですが、「袷」であるということがネックになっています。
 
 単の季節の結婚式に袷を着るのは賛否両論あるようですが、ゆうきくんはどのように思いますか?  

ゆうきくん

 九月は単衣の季節ですし、今年も残暑が厳しそうです。視覚的にも袷は暑苦しいですし、呉服屋としては袷でも良いとは言えません。
 
 しかし、単衣を持っていない人に単衣を着せようと思っても無理ですし、それでは「洋服で・・・」というわけにも行きません。 似合うに会わないは別にして、単衣の色無地でしたら帯をやや豪華な物(名古屋帯で十分です)をされたら良いと思います。
 
 袷の付け下げは、譲られた物もあわせて数枚お持ちのようです。 単衣の時期の結婚式は結構多いものです。方法としては、この際お持ちの付け下げのうち単衣に合いそうな付け下げを一枚単衣に仕立て替えられても良いと思います。

 解代と仕立代がかかりますが、新調するよりはかかりませんし、今後単衣の時期の式服には困らないと思います。
 
 きものは昔から着回しや仕立替などして利用してきました。そのような方法も考えて見られたらいかがでしょうか。

質問者

 お返事ありがとうございます。
 
 先日、実家に行く用事があったので、単の現物を確認しました。 色無地と勘違いしていましたが、付下げで、かつ色も思っていたピンクとは違っており、帯を姉の時と変えればなんとか着こなせそうだということが分かりました。
 
 着物と帯の組合せって奥が深いものなんですね。 親が着物を縫っていたので、仕立て直しは可能ですが、せっかく着られる単があるので、親としてもこっちを着てほしいようでした。
 
 ゆうきくんのコメントをいただき、さらに心の引っかかりがなくなりました。 がんばって美白します。ありがとうございました。

参照:「続続きもの春秋 13. きもののTPOついて 」
参照:「きもの春秋終論 Ⅳ-ⅵTPOで着物は崩壊しないか」
参照:「きもの春秋終論 Ⅵ-36.単衣の着物は何時から着るべきか」
参照:「きものQ&A 149.9月の結婚式の留袖は」

 

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