全日本きもの研究会 きものQ&A
545. ガード加工について
質問者
はじめまして 色々な紬に魅了されはまっています。紬には基本風合いを損ねるとの理由でパールトーン等のガードをしないとのことですが、、、白っぽいものは、やはり不安です。
今回は久米島なのですが、フシや凹凸がほとんどないので、どうだろうか、、と。今のガードは以前より良くなったとも、、、
アドバイス頂けますか?
ゆうきくん
私のガード加工に対する考えは、「きものQ&A 16. 紡汚加工について、どう思いますか」に書いてありますのでお読みください。
ガード加工は着物の生地にどのような影響を与えるのかは分かりません。結論を出している人はいないと思います。
ガード加工は、ある意味で画期的な発明です。それは、
「誤って着物を汚した時にダメージを軽減できる」
と言う事です。
「誤って・・・・」以前の話をすれば、昔はガード加工は施さずに皆着物を汚さずに着ていました。「汚さず」と言うのは誤りで、着物は着ているうちに少しづつ汚れてくるものです。その時は、着物を解いて洗い張りして仕立て替えました。それは今も変わっていません。
ガード加工の出る幕は「誤って・・・」以降の話です。
「醤油をこぼした」「ドレッシングが撥ねた」「泥が付いた」等々。その場合は、ガード加工を施した着物はダメージを軽減できます。
ガード加工をするかしないかは、その人の好みとしか言いようがありません。私はどちらにも軍配を挙げられません。
ガード加工を施す人は、「誤って・・・」の事態にも安心できるでしょう。ただし、「誤って・・・」の事態に甘くなるかもしれません。
ガード加工を施さない人は、「誤って・・・」の事態にはより気を付けるかもしれません。
どちらを選ばれるかはご自分のお考えでよろしいかと思います。
はっきりとした答えにならなくてすみません。
質問者
結城屋さん、お忙しい中、御丁寧な御返事ありがとうございました。
仰る通り、着物を着るときの心構え、、、所作にも影響しますね。通りいっぺんに「紬にガードはしない」と言われると、理由と検証もしたくなってしまいます。一生に何枚も買えない高価なものだったり、、でも沢山着たいものだったり、、悩みどころです。
特に紬は普段着ですので、うっかり、のチャンスが多くて、、。💦頂いたご意見をもとに自分で判断したいと思います。
紬にガードをして明らかに風合いが悪くなった、、という御意見が周りにいるわけではなく、、、難しいですが、、、ありがとうございましたm(__)m
参照:「きものQ&A 16. 防汚加工について、どう思いますか」